『羊飼いへの報せ』
聖書箇所:ルカの福音書2章8〜20節
中心聖句:『あなたがたは、布にくるまって飼葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです。』(ルカの福音書2章12節) 2023年12月10日(日)第二アドベント礼拝説教要旨
アドベントも二週目になり、十二月も半ばにさしかかってきました。教会が一番賑やかになるシーズンでもありますが、その反面、古来より師走(しわす)と呼ばれるように、何かにつけて忙しくなり、体調も悪くなり易い時期でもあります。何らかの理由で教会から、足がしばらく遠のいてしまうと、久しぶりに教会に行こうとする時、何だか気後れしてしまうようなことはないでしょうか。教会に普段行かれていない方が、いざ教会に行こうと考えても、「自分などが教会に出かけても良いのだろうか」と思って、尻込みされることもあるかもしれません。自分に対して何か負い目を感じている時、私たちはとかく神様に対して距離を感じてしまうものであります。神様は実際、私たちのことをどのように見ておられるのでしょうか。
今日の箇所に登場する羊飼いたちは、夏冬問わず、町中から離れた荒野の中で羊を飼う仕事をする人々でした。町中から離れて仕事をする関係上、彼らは、当時毎週土曜日に行われていた礼拝に参加することができませんでした。その為に周囲の人々からは「罪びと」と呼ばれ、「羊飼いたちは、神様から縁遠い人々だ」と言われていたのです。羊飼いたち自身も、神様を求める敬虔な人々であったのですが、周りからそのように言われては、実際礼拝に参加できていないこともあって、自分達が神様から縁遠い存在であることを受け入れざるを得なかったようです。何故なら羊飼いたちは、御使いがやってきた時、非常に恐れたからです。私たちは、周りや、何より自分自身から、自分の出来ていない所を責められる時、神様からも嫌われていると考えてしまいがちになります。実際多くの人が、教会に興味をもっても、「もう少し相応しい生活が出来るようになってから行きたい」と言われます。不摂生の自覚がある人が体重計に乗るのを恐れるように、自分に負い目がある人程、神様に近づくのが恐ろしくなるのです。
ところで神様は、自分の心に負い目がある人に対して、どのようなことを思っておられるのでしょうか。今日の箇所で神様は、他のどの正しい人よりも、この羊飼いたちに対して救い主が生まれたことをお知らせになられました。自分の心に負い目があり、御使いを見て非常に恐れるような羊飼いを選んで、この素晴らしい報せをお知らせになることを、神様御自身がお決めになられたのです。少なくとも神様は、自分の生活や行動、心に負い目がある人をお嫌いになられないということが、この事からもわかります。何故なら神様は、「恐れるな」と優しく声をかけた後、飼い葉おけに寝ておられるイエス様の姿が、「あなたがたのためのしるし」であると、御使いを通して羊飼いたちにはっきり告げられたからです。神の独り子である救い主イエス様が、馬小屋で生まれ、飼い葉おけに寝かされていたのは何故か、私たちクリスチャンは、クリスマスになるたびにいつも考えます。そこには様々な意味があったのかもしれませんが、少なくとも神様は、これが、「羊飼いたちの為に行ったしるしである」とはっきり言われたのです。神様は、自分自身に負い目があり、距離が遠く感じているような人のことも、喜んで受け入れて愛してくださいます。神様が見られるのは、心の距離ではなく、向きなのです。
神様は、どれだけ遠くに離れていても、罪の中で苦しんでいても、御自分を求めて顔を向ける一人びとりを、心から愛して受け入れてくださいます。毎週礼拝に参加できていなくても、周りから罪びとであると蔑まれていても、神様だけは、私たちから決して目を離さず、御自分と共に生きるように招き続けてくださるのです。その為に神様は、大切な独り子を馬小屋に生まれさせ、更には十字架に掛けて、私たちの罪の罰の身代わりとして死なせてすらくださいました。だから私たちも気後れせず、神様に顔を向けて、恐れずに御前に近づいていきましょう。
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